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TOP > コラム一覧 >病気と闘う前に忘れないでおきたいこと 〜愛犬の気持ち〜
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闘病中の愛犬の気持ちを考えてあげましょう

かなしいことですが、愛犬にもいずれ寿命がきます。

そして、多くの場合、
私たちより愛犬のほうが先に
虹の向こうの世界に旅立っていってしまいます。。。

愛犬家はやさしいです。

愛情をそそぎ大切に飼ったあげれば、いつまでも愛犬と一緒に暮らせると・・・そう感じて(錯覚して)しまうこともあります。

ですが、愛犬のほうが人よりも6倍はやく年を取り、
人の6分の1という短い・短い人生を終えてゆく そういうかなしい現実があります。

愛犬が7歳を過ぎれば、病気の多発期に入り、亡くなることも増えてくる年齢となります。

10歳を過ぎた愛犬の多くが病気と闘いながら、大好きなお母さん、お父さんと一日でもいっしょに長く暮らせるよう頑張ります。
ここで、愛犬家であればあるほど、犯しやすい過ちのようなものがあります。
それが、 闘病入魂症候群
(とうびょうにゅうこんしょうこうぐん)です。

あなたの愛犬が、
・ガン(悪性腫瘍、肉腫、リンパ腫、乳ガン)
・心不全(僧房弁閉鎖不全症)
・免疫介在性溶血性貧血
・腎不全(腎炎)
・下半身不随
・椎間板ヘルニア(下半身不随)
・寝たきり介護(痴呆症、認知症)
・原因のよくわからない難病
などの治癒が難しい病気になったと考えてください。

そのとき、愛情ある飼主さんであればあるほど、どんなことをしてでもなんとかして愛犬の病気を治すために全力を尽くそうと決意される方が多いと思います。

それは正しいです。
そして、毎日が愛犬の病気を治すための戦いとなります。

ところがです。 愛犬の寿命は人よりずっと短いのです。

いろいろなデーターがありますが、だいたい犬の平均寿命は13歳台になります。

たとえば、愛犬が12歳の時に難しい病気になったとして、残りの1年半を病気との格闘の中で生活したとしましょう。

そうして、その子が平均的な天寿を全うし、外面的には、寿命まで生きられて良かったね!ということかもしれません。


多くの犬は自分の寿命把握しています

しかし、愛犬の立場に立ってみてください。

大好きな飼主との残された時間が刻々と過ぎてゆく中、愛犬は残された時間を、少しでも大好きな飼主の笑顔を見たい!と願っています。

私が観察する限りでは、多くの犬が、自分の寿命を把握しています。だいたいいつまで生きれるか…いつ お別れか・・・・・と。

今までどおり、
☆可愛いね! 
☆おいで〜、
☆いい子ね〜なでなで

そういう時間を残された時間で過ごしたいと願います。

しかし、このとき、飼主の頭の中に、病気のことしか頭になかったら、どうでしょう?病気に打ち勝つことで、残りのすべての余生を送ることになったとすると、愛犬の気持ちや心は十分に満たされるでしょうか?

愛情は十分に感じると思います。
ですが、愛犬の目を見て、かわいいね、大好きだよ、いいこと病気だからこそ、より伝えてほしいと愛犬は思っているのかもしれないです。

病気になったとき、その瞬間は病気に全力で対処することが重要です。

しかし、長期戦になった場合、残された時間が限られた場合は、何よりも、第一に、愛犬を今までどおり、いえ、残された時間が少なくなっているのであれば、今まで以上の愛情と、可愛いね、なぜてあげるね!という大切な時間を愛犬と過ごしていただきたいのです。

犬が直感で、残された時間が明確に分かる場合はなおさらではないでしょうか。

病気に勝つか、負けるかは、愛犬にとっては二の次の問題だと思います!!

いずれにしろ、愛犬は大好きな飼主を残して一人旅立たなくてはいけないときがやってきます。その、短い人生しか生きることが許されていない愛犬が、心から望むことはなんでしょうか?

飼主との時間です!!

第一に優先してあげることは、病気が治っても、仮に治らなかったとしても、いずれにしろ短い、とてもとても短い大切な時間、愛犬に、あなたが大好きだと伝え続けてあげていただくことだと思います。
そういう時間を第一にしてあげていただくことを願っています。きっと愛犬もそうではないでしょうか。

そのうえで、第2番目として、病気を治す、または、健康を一日でも長く維持することが大切なのではないかと思います。
獣医や動物病院ができることは2番目のことしかできません。

気が付いた時には、愛犬がいない。。。そういうことがないよう短い大切な時間を過ごしていただければと願っています。
それを前提の上で、病気を治しましょう!!

治らない病気は、よい体調の日が一日でも長く維持できるよう努めましょう!!


愛犬の気持ちを体験してみましょう

少し愛犬の気持ちを体験してみましょう。


─ 愛犬
大好きなお父さんとお母さんが、病院でなにか先生に言われてから、急に笑わなくなり、苦しそうな顔をしている。

いままでなら、僕がニコッてしたら、お母さんも、お父さんも満面の笑顔で抱きしめてくれた。

でも、いまは、僕がどんなに笑っても、甘えても、家族を楽しくしようとはしゃいでみても、暗い顔をしている。

僕は、もうすぐ旅立つことは少し前から知っているんだ。

あの、いつも注射する先生が診断する前から分かってたよ。

もうすぐだって。。。

だから、お母さんと、お父さんと幸せな時間を過ごしたいんだ、、、あと、ちょっとだから。

だから、お母さん 泣かないで…お父さん悲しまないで…

僕、頑張るから。。

でも、もしかしたら頑張れなくなっちゃうかも。。。その時は、ごめんね。

だから、今まで以上に、僕と笑ってほしいんだ。触ってほしいんだ。もうちょっとしか、一緒にいられないから。。。


愛犬は、そういうように言っているようにも聞こえます。

(あなたの愛犬は、なんと言っているでしょうか!?)




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